投資を始めるとき、意外と見落とされがちなのが「リスク許容度」です。
リスク許容度とは「資産がどれくらいなら減っても耐えられるか、冷静でいられるか」という、自分自身の耐久力のことを指します。
■リスク許容度は人それぞれ違う
リスク許容度は、以下のような要素によって大きく変わります。
・年齢
・家族構成
・性格、金銭感覚
・投資経験
そのため、他人の投資比率をそのまま真似するのは危険です。
一般的には、
「リスク資産の割合(%)=100ー現在の年齢」
(例:30歳なら70%、60歳なら40%)
といった目安がありますが、これはあくまで参考値であり、リスク資産の適正な割合は人によって異なります。
■最初は「少額×余剰資金」から始めよう
投資初心者が最初にやるべきことは、資産の完璧な配分を決めることではありません。
まずは生活に影響の出ない余剰資金で、少額から始めることが重要です。
実際に投資を始めてみると、
・思った以上に下落が怖い
・株価が気になって他のことが手につかない
・逆に意外と平気だった
このように、自分のリスク耐性が見えてきます。
「机上の理論」ではなく、「実体験」からしか分からないことが、必ずあると思います。
■自分の限界を理解する
投資をしていると、あなたの資産は日々上下します。上がることがあれば、当然下落することもあります。
特に、大きめの下落を実際に経験することで、
・何%(何円)の下落まで耐えられるか
・どのくらいの期間なら我慢できるか
といった感覚が身についてくると思います。
例えば、投資額が10万円の場合、投資先が 10%下落すれば、1万円の含み損を抱えることになります。
当然ですが、この投資額が、この10倍(100万円)、100倍(1,000万円)であれば、含み損はそれぞれ、10万円、100万円と増えていきます。
今年にも実際に、人気の投資先であるS&P500指数は、トランプ関税の影響で、一時、約20%の下落を記録しています。
一時的とはいえ、この額の損失に耐えられるのか、ということを良く考えておいて下さい。
■インデックス投資でも「最低限の理解」は必要
インデックス投資は、経済全体の成長にベットする投資です。
個別株投資のように、投資タイミングを図ったり、IRや決算情報を調べる必要はないため、極論、投資に関する知識がゼロであっても始めることができます。
しかし実際には、
・自分がどんな国・企業に投資をしているのか
・なぜ長期で成長が期待できるのか
といった最低限の理解は必要だと思います。
何故なら、自分が何に投資をしているのか理解していなければ、下落時にパニックになり、狼狽売りをしてしまう可能性が高くなってしまうからです。
上がっている時は良いですが、仮に30%から 40%の暴落が発生した際に、
・投資に詳しい友人に勧められたから
・YouTubeやブログでよく取り上げられているから
・一番人気のある投資先だから
はたして、上記のような根拠だけで投資を続けることができるでしょうか。
おそらく、不安に耐え切れず、
・投資なんてするんじゃなかった
・友人(YouTube、ブログ)のせいで損をした
・やっぱり新NISAは政府の罠だった(陰謀論)
このような理由を並べ立てて、売却してしまうと思います。
中身を理解していない投資は、下がったときに手放してしまう投資になりがちなのです。
■長期視点では株式インデックスの期待値は高い
現在の世界的なインフレ環境や、過去の株式市場の長期的なパフォーマンスを鑑みると、個人的には下記のように考えています。
「貯金(特に円)を中心に資産形成をするのは、リスクが高い」
実感はないと思いますが、円預金は「円に投資をしている」ということです。額面は減っていなくても、インフレ、円安でその価値は毀損されています。
「株式インデックス投資を中心に資産形成するのは、長期的に期待値が高い」
株式は長い歴史の中で、他のどの資産クラスよりも大きく成長しています。さらに、インフレ環境では、企業が価格転嫁によって売上や利益を伸ばしやすく、その成長は株価に反映されます。
もちろん、これはあくまで一個人の意見です。
現状、日本人で投資を行っているのは2~3割といわれています。
この、紛れもなく少数派である投資という行為を、あなたが既に行っているとすれば、それだけで、お金に関する情報を主体的に集める探求心と、実際に始める行動力があると言えます。
次のステップとして、是非、経済について学び、納得した上で投資先を選んでみて下さい。
そうすることにより、下落相場に負けない、強い投資握力を得ることができるはずです。
■まとめ
・リスク許容度は人それぞれ違う
・まずは少額の余剰資金から始める
・値動きを経験することでリスク耐性が分かる
・インデックス投資でも最低限の理解は必要
・学びながら、徐々に投資比率を高めていく
自分に合ったペースで、長く続けられる投資を目指していきましょう。