購入商品を決め、実際に投資を始めようとしたとき、次に悩むのが、
「一括投資」
「積立投資(以下ドルコスト平均法)」
のどちらが良いのかという問題です。
結論から言えば、どちらが正解という話ではありません。
人それぞれ「重視するもの」により選択すべき投資手法は変わります。
本記事では、リターン・リスク・心理面という視点から、両者を比較していきます。
■一括投資とは?
一括投資とは、用意した投資資金を一度にまとめて投資(購入)する方法です。
●一括投資の特徴
・早期に全額を市場にさらす
・相場の上昇を最大限享受できる
・短期的な値動きの影響を強く受ける
■ドルコスト平均法とは?
ドルコスト平均法は、一定額を定期的に投資(購入)していく方法です。
積立額を定額とすることで、価格が高いときは少なく、安いときは多く買うという仕組みになります。
例えば、月に1万円の定額積立をする場合、積立中の商品が、
・高い時(200円)なら50口
・安い時(100円)なら100口
購入することになり、結果、購入価格が平準化されます。
●ドルコスト平均法の特徴
・購入タイミングを分散できる
・購入単価が平準化される
・心理的負担が小さい
■成績面での比較:期待リターンは一括投資が有利
過去のデータでは、年間の投資成績を比較したとき、年始一括投資はドルコスト平均法に対して約 70%の確率で、その成績が上回っています。
また、平均的なリターンも4%前後高くなる傾向があります。
●なぜ一括投資のほうが有利になりやすいのか?
・株式市場は長期的に上昇している
株式相場は短期的には上下を繰り返しますが、長期的には下落している期間より、上昇している期間のほうが長いという事実があります。
そのため、できるだけ早く、多くの資金を投じたほうが、上昇の恩恵を受けやすいということです。
・積立中の待機資金が機会損失になる
ドルコスト平均法では、毎月の積立額を超えた分の資金は、現金のまま残ります。この資金は、市場が上昇している間、リターンを生みません。
つまり「待機資金」が、両者の成績差の大きな要因になっているのです。
■両者のデメリット比較
●一括投資のデメリット
一括投資の最大の懸念は、投資直後に暴落することです。
・未来は予想できないため、投資してすぐに大きく下落する可能性はある
・その場合、大きく含み損を抱えた状態で耐える必要がある
・精神的なストレスが大きい
合理的に考えて「期待値は高い」と理解していても、心理的に耐えられなければ、投資を続けることができません。
●ドルコスト平均法のデメリット
ドルコスト平均法は、リターンが一括投資に劣る可能性が高いです。
・相場上昇局面では、一括投資に比べて利益が伸びにくい
・待機資金の機会損失が発生する
・資産形成の効率がやや落ちる
ただし、価格変動による心理的ダメージは一括投資に比べて、小さくなりやすいです。
■結論:選ぶ基準は「リターン」と「精神的安定」
●一括投資に向いている人
・期待リターンを最優先したい
・短期的な含み損に動揺しない
・合理的に判断できる
・リスク許容度が高い
●ドルコスト平均法が向いている人
・投資直後の暴落を避けたい
・精神的安定を重視したい
・投資歴が浅い
・リスク許容度が低い
■まとめ
投資(特にインデックス投資)で重要なのは「長期投資」であり、最も避けなければならないのが、相場の下落に耐え切れず、途中でやめてしまう(売却してしまう)ことです。
「リターンを重視するなら一括投資」
「心理的負担を抑えたいならドルコスト平均法」
万人共通の正解はないと思います。
自分の性格やリスク許容度を理解した上で、投資手法を選んでみて下さい。
そうすることにより、長期投資が可能となり、結果として最も良いパフォーマンスにつながるのではないでしょうか。